つりと
今日は「膨張式ライフジャケット」のガス交換です。
りっくん
つりと
りっくん
目次
ガス膨張式ライフジャケット
ガスの膨張式は大きく分けて2種類あります。
ベストタイプジャケット
首まわりをしっかり覆うので、膨らんだ際に安定感があります。
ウエストタイプよりも大きく膨らみます。
ウエストタイプジャケット
腰の付近に装着してますが、膨らむと浮き輪になるイメージです。ですが、基本的にはサイズがそれほど大きくないので、波の高さなどによっては安定感が乏しい場合もあります。大人が子供の浮き輪を使うイメージです。泳ぎが苦手だったり、落ちた直後のパニック状態では少し不安を感じます。夜の沖堤防などでは正直使いたくないですね。
それぞれ膨らみ方が違うので、ご自身の安全を確保する為にどちらが良いかを選択する方が安全安心に繋がると思います。
大事なのは膨らんだ時にどうなるのか。
シュミレーションとして一度、広げて確認する事をお勧めします。
インフレータブルポーチ
mazume インフレータブルポーチ(ウエストバッグIII装着用)
mazumeウエストバッグIIIに装着するライフジャケットです。
ウエストバッグに装着された状態です。
カバーを開けると浮き輪が収納されています。
黄色いレバを引くとガスが出て膨らむ手動式タイプです。
浮き輪ですが、浮き輪の中に入ることは出来ない小さい丸穴です。
両サイドに伸びる黒い紐部分がポーチにつながっています。
救命できるかどうか考えて使おう
ウエストタイプ及び、ポーチタイプでの想定として落水した場合、レバーを引くと浮き輪だけ水面に浮き上がり、紐に繋がれた状態に自分がいると想像してください。紐を手繰り寄せて浮き輪を掴みに行く状態ですね。
勘違いしてはいけないのは、体に包まる様なセーフティネット状態ではない事を認識する必要があります。多少なりご自身で泳いだ上で、浮き輪を手繰り寄せないといけない訳です。
泳ぎに自信のない方や、流れの早いフィールドで想像通りの救命が可能かどうか、考えた上で活用いただく必要があると思います。
僕が使う場合は、浅瀬の河川や奥湾の流れの緩い場所や、海面までの高さがさほどない場所。または柵などがある場所で安全対策が取りやすいフィールドで使用する目的で使っています。沖堤防などでは救命にならない可能性が想像できるので、必ずベストタイプを使用しています。
まして手動なので、確実に手が届く状態になるかどうか落水時のパニック状態も仮想定しなければいけないと思っています。
桜マークとは??
国土交通相が試験を行なって安全基準への適合を確認したライフジャケットには、桜マーク(型式承認試験及び検定への合格印)があります。小型船舶や遊漁船などで桜マークがついたライフジャケットの着用が義務付け羅れています。
詳しくは国土交通省のページに書いてあります。
ただ、大事な疑問は・・・。
沖堤防などの渡船で乗る際も「桜マーク」は必要になるのか!?
答えは「イエス」
実質、平成30年2月1日よりライフジャケット着用義務が拡大しています。特定の条件を除き船舶に乗船する際は、「桜マーク」付きのライフジャケット着用が既に義務付けられています。
なぜ渡船屋さんはチェックしないのか!?
理由は様々かと思いますが、厳罰化(罰則適用化)は2022年2月1日からとなります。船長への行政処分(車の違反切符と同じ)は、2点減点となりその付与が2022年2月1日から施行となります。
まだまだ「桜マーク」付きライフジャケット買い替えられないよ??それまでの猶予期間なので、期日までには揃えてくださいね。なので、実質公認マークがあるかどうかは厳密ではないのだと思います。
安全安心であり後々の事を考えれば「桜マーク」付きのライフジャケット購入をお勧めします。因みに、船釣りなどの場合は「桜マーク」が無いと乗船を断る遊漁船などもありますので、事前の確認が必要です。
自動膨張式ライフジャケットのガス交換
まず「自動膨張式ライフジャケット」用のガスを購入する必要があります。
ガスボンベ
ガスボンベにはサイズがあり、ライフジャケットの種類により異なります。
一般的なサイズとしては・・・
・ベストタイプ 33g
・ベルトタイプ 24g
ガスの容量を間違えると、十分な膨らみが得られなかったり、逆に膨らみ過ぎて破裂になる恐れもありますので、最初に装着されているガスサイズ、取扱説明書に記載の推奨サイズを必ずチェックする事をお忘れない様にしましょう。
センサー
「自動膨張式」の要となるセンサーです。センサー内部にある白いフィルター膜が浸水する事で溶けてプッシュアップ装置が作動する様になります。
安全ピン
手動トリガーの安全ピンになります。手動トリガーは、万が一浸水下にも関わらずプッシュアップ装置が作動しなかった場合、強制的にガスを開封することになります。誤作動防止の安全ピンなので必ず装着しましょう。釣行中、稀に紐が引っ掛かる場合があるんですが、安全ピンで救われるケースもあります。
「自動膨張式」の場合、黄色いセンサーパーツが必ず必要となります。ガスが出た状態の場合、確実にセンサー膜が粉砕されてる状態になりますので、合わせて交換が必要になります。(※手動でガスを流入させた場合でも、センサー膜は粉砕されてます)
手動・自動の見分け方
自動式
「自動膨張式」の場合は、ガスボンベ挿入口の反対側にバネ式のプッシュアップ装置が必ずついています。「手動膨張式」(※手動のみの場合で、自動膨張式であっても手動と同じトリガー紐はついています)
手動式
手動膨張式の場合は、複雑な装置はなくレバーとガスのみです。
購入後にどの様になっているか事前に確認しておきましょう。
交換方法
工程① パーツの取り外し
・ガスボンベ
・プッシュアップ装置
・センサー(黄色フィルター)
・安全ピン(緑色)
ここで絶対やってはいけないので、ガスボンベだけを慌てて交換しない事です。
プッシュアップ装置が作動している状態でガスボンベをねじ込むと、一気に開封してしまいます。必ずすべてのパーツを外しましょう。
工程② センサー装着
センサー(黄色フィルター)を本体に挿入します。
この時、白いフィルターが手前の状態で挿入します。センサー自体は周囲に窪みがあるので、ガイドの代わりになっています。(※プッシュアップ装置へ先に装着すると失敗の原因になるそうなので、先に本体へ挿入する事をお勧めします)
工程③ プッシュアップ装置の装着
プッシュアップ装置をねじ込んでいきます。ねじ山にしっかり合わせて、出来る限り躊躇なく一発でねじ込む方が良いです。中途半端にねじ込むとセンサーパーツが粉砕する原因になります。
最後までしっかりとねじ込んでください。
自動膨張の構造は、水に浸かると下部の穴から浸水し、センサーが濡れる事でセンサーを貫いた針がガスボンベに刺さる様になっています。ですので、この部分の取り付けは難しくないですが、慎重かつ迅速に行うのが良いと思います。
工程④ トリガー安全ピンの装着
ガス装着時に誤作動が起きない様に、安全ピンを先に装着します。
センサー取り付け前でもOKです。
工程⑤ ガスボンベの装着
ねじ山装着の状態を確認しつつ、できる限り一発で躊躇なく装着しましょう。ネジが回らなくなるまで、しっかり装着しないとプッシュアップ装置の針が届かず膨らまない状態になってしまいます。
全ての取り付けが完了した状態です。
あとはジャケットを折りたたんで完成です。
シンプルで簡単ではありますが、間違えるとボンベを無駄にする事になりますし、いざという時の救命に影響を及ぼす可能性があるので、釣行前に確認する事も忘れない様にしましょう。
mazumeポーチの収納も解説
先ほどの浮き輪状態を半分に折ります。
更に半分に折ります。
更に半分に折って、ポーチに収納できる状態にします。
コンパクトになる様に折り進めます。
最初に入ってた状態を写真に撮っておくと直しやすいですし、折り目が多少ついているので、合わせて折り込んでいけば、大凡のサイズ感にはなるはずです。
ガスを下側に入れ込む様にすれば完了です。
マジックテープをしっかり装着し蓋をしましょう。
ガスボンベの交換時期
一般的なガス交換時期は1年程と言われております。
適切な保管状態であれば、ガスが抜けたりする事は考えられない訳ですが、そもそもライフジャケットは、いざという時の安全安心を身につけるものです。
保険と同じで定期的な更新が必要だと思って対応する事は大切な事だと思います。しっかり作動するのか?穴あきなどないか?などの確認として、交換期にテストする事も出来るので、必要な点検項目だと思います。